介護報酬のファクタリングとは

現在の介護保険制度では、介護事業者はサービスを提供してから、その内容を国民健康保険団体連合会に請求し、審査を受けて報酬を受け取る仕組みになっています。しかし手続きに時間がかかるため、入金されるのはサービスの提供からおよそ2か月後となり、その間の資金繰りが苦しくなります。こうした問題を解決する手段のひとつがファクタリングです。介護事業者はファクタリング会社へ、介護報酬債権を譲渡します。

ファクタリング会社は債権のうち70%~90%を、請求から5~10日以内に支払います(残額は国保連からの入金後に支払われます)。介護事業者は報酬の大部分を、通常よりも1か月以上早く現金化できるという仕組みです。ファクタリングサービスを利用することで、介護事業者のキャッシュフローが改善され、資金が有効活用できるというメリットがあります。請求から支払いまでの間を借入金に頼らずに済むため、保証人や担保を必要としませんし、バランスシートの上でも健全性を保つことができます。

介護報酬は確実に回収が見込める債権ですから、ファクタリング会社から見ても危険性が小さく、それだけ安い手数料でサービスを提供できます。介護保険料請求には専用の国保連伝送ソフトが用いられます。このソフトに連動させて、自動的に現金化できるようにしたシステムも開発されています。介護業界へ新規参入する企業には、特にメリットの大きいサービスと言えるでしょう。

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