債権譲渡とファクタリングはどう使い分ける？

債権譲渡を語るときに、よく出てくる言葉がファクタリングですが、この2つは同じものではなく、目的によって使い分けるのが一般的です。例えば、所有している売掛金を資金繰りに充てたい場合はファクタリング、仮に売掛金が不良債権となっている場合は債権譲渡するという使い分けをします。ファクタリングは、資金調達と資金繰りの改善にはもっとも適しているとされ、その理由は入金されるのが早いということがまず挙げられるでしょう。業者によっては即日で入金可能としているところもあり、とにかくスピーディーに現金化したいニーズがある場合には最適です。

具体的にいえば、近日中に小額だけ資金不足となる場合や、緊急で大量に仕入れたい際など金融機関への融資を申し込むほどでない、あるいは待っていられないケースなどがあります。一方の債権譲渡をすべきケースというのは、前述したとおり、不良債権処理が必要な場合です。売掛金などが不良債権となってしまった場合、回収はほぼ無理か、仮に回収できたとしても一部に限られることがほとんどでしょう。であれば、ここでもファクタリングを利用したほうが良いのではと考えるかもしれません。

しかしながら、ファクタリング会社というのは、貸し倒れリスクのある債権の買い取りはおこないません。つまり、申し込んだとしても審査が通らず、取引は難しいでしょう。よって不良債権を処理したい場合は、債権回収会社に譲渡する必要があるということになります。